IT系オンラインスクールで気を付けたい3つの強烈なキャッチフレーズ

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増えすぎたスクール

職業柄かもしれないが、最近プログラマーやウェブデザイナーの広告をよく目にします。

ウェブミーティングツールの常用化、新型コロナの影響

リモートワークや地方移住など様々な社会的要因はあると思います。

個人的には、IT技術者に興味を持ってくれる人が増えるのも

業界全体がより活性化するの喜ばしいことです。

ただ、あまりにも急激に数が増えすぎだし

なかには「それ詐欺に近い」と思うほど過度のキャッチコピーで広告してる商材もあり、

私自身、専門学校で教壇に立っているという立場上、

せっかく意欲をもって学ぼうと考えている人が、正しい技術をきちんと学んでほしいという思いで書いています。

気をつけたいセールスワード3選

「講師は現役の技術者(デザイナー)」

現役のプログラマーやウェブデザイナーは日本だけであわせて200万人ほどいると言われています。

2020年の大学生がおよそ300万人なので、どこの大学の何年生かも何も知らずに

「いま現役の大学生」だからという理由で家庭教師を頼むようなもの。

現役かどうかよりどのような姿勢で自分と向き合ってくれるかが重要なポイントといえるかと思います。

「 〇カ月で〇〇万円の仕事を受注」

広告である以上、ある程度こういうキャッチコピーは仕方無いとは思いますし、

過去の卒業生にそういった事実があるかもしれませんが、未経験で高額案件受注はかなりレアケースです。

ただこれに関しては、ある程度ご自身の努力にも左右されます。

考えていただきたいのは、月50万、月100万のフリーランス契約を勝ち取れる技術者は

一般論では平均毎日10時間の実務を数年~十数年積み上げて独立し

ある程度のコネや実績を積んでる人なわけで、

ぶっちゃけると週に数時間を2~3か月やっただけで同じ土俵に立てる程甘くはないのが実情でしょう。

数か月自主練をやった後、フルマラソンの大会で表彰台に登れと言われているようなものです。

(元々長距離走の特性をもった人が、たまたま結果を出せちゃう場合もあります)

身も蓋もない内容になってしまいますが、最初はひとつ自分で自信を持てる分野を集中的に学んでいくとよいと思います。

例えば、一例ですが

フロントエンジニアであれば、javascriptの基礎を学び、自主的にTypescriptとnodeやreactでアプリを作ってみる

サーバーエンジニアであれば、PHPの基礎を学びLaravelを極めるとか

すぐにフリーで稼げる!というほど

甘くはないですが、それを目指すモチベーション自体はとても大事だと思います。

「 売り手市場、一生使える技術」

これはかなり誇張されています。というか、ほぼ詐欺。

確かに技術者不足と言われていますが、誰でもいい訳というわけではありません。

ましては一度身に付けたら一生モノというわけでもありません。

ITは進歩も早いし、トレンドもコロコロ変わるので、常に勉強し続けないといけません。

今学んだ技術が10年後も一般的に使われている保証は全くありません。

どの言語や技術を学ぶかにもよりますが、

そういう意味では、むしろ生存競争が激しい業種であるとも言えます。

最後に

ここまで悲観的な内容ですが、

こういった広告を出しているサービスが全て不誠実だというわけではありません。

サービスや会社自体はきちんと運営されていても、講師個人によるバラつきがある場合もあります。

例外はあれ、私を含めほとんどの技術者は教育者に非ず、そもそも人に教えるという分野が専門ではないです。

ただ、そういった情報は伝わらないので

あたかも簡単にプログラマーやデザイナーになれ、お金を稼げるような広告により

高いお金を払ったものの、思い描いてた結果が得られなかったという話はよく聞きます。

残念ながら、そういう方は高い可能性で、ITに対してマイナスイメージを持ってしまいました。

まず考えていただきたいのは、いつまでに、どうなりたいかを自分で明確にすることが大事です。

そしてどのくらいの時間を学習にあてられるか、学習費用にいくらかけられるかも重要になります。

お金なんて無限にあるから好きなだけ払うって人は、ほぼ居ないと思うので、

まずはYoutubeなど無料の学習動画がたくさんありますのでそれらを活用し基礎を身に付け

ある程度実務的な段階になったところで、現役に教えてもらったり、オンラインスクールに入るのがよいと思います。

masa